日米、この足し算に、どれほどの意味がある? 懐疑的な声がある。あったとしても、イチロー選手が超一流のプレーヤーであることに何らの疑いもない。これもまた世界の声である。積み重ねた安打は日米通算で4257本。ついにメジャー記録を抜いた

塁上でヘルメットを脱ぎ、ファンの声援に応える姿をテレビで見た。頭には白いものがあった。もう42歳になる。野手としては大リーグで最年長だという

世界最高の舞台を沸かせる打撃、守備、走塁技術を、この年齢まで保持し続けていることに驚く。「24時間きっちり野球のために使っている」そうだ。記録はたゆまぬ努力の結晶だろう

右翼線への記録更新打は鮮やかだったが、ぼてぼてと申し訳なさそうに転がった、その前の内野安打も良かった。凡打でも俊足を飛ばして生きる、スリリングなプレーはいまだ健在である

<世の中の固まったイメージをぶつけられる側は、普通、「だったら、そのイメージを越えよう」と思う。でも、ぼくは、それだけでは、つまらないんですよね。「予想とぜんぜん違う方向で越えよう」と思うんです>(「自己を変革するイチロー262のメッセージ」ぴあ)

大リーグ3千本は時間の問題として、どこまでわくわくさせてくれるか。つまらない結果に終わらないことだけは、予想がつく。