チームラボが手掛けた「四季喜昇座―時を紡ぐ緞帳」=明治座

猪子寿之代表

 東京・日本橋浜町の老舗劇場明治座(三田芳裕社長)に、最新のデジタルテクノロジーを使った「四季喜昇座|時を紡ぐ緞帳」(縦7メートル、横20メートル)が完成した。徳島市出身の猪子寿之代表(42)が率いるデジタルアート制作集団・チームラボ(東京)が手掛けた初めての緞帳。季節に合わせて景色が変化し、刻々と登場人物が動くなど、従来の緞帳の常識を打ち破る作品が話題を集めそうだ。

 無地の緞帳に、デジタルテクノロジーを使って、明治座の前身「喜昇座」が誕生した文明開化当時の日本橋の街並みと、人の営みが描かれる。

 現在の日本橋の天候と連動させているのが特徴で、日本橋に雨が降れば、緞帳の景色にも雨が降る。日の入りが近づくと夕焼けになり、夜が深まると暗くなる。情景は刻々と移り変わり、四季に合わせて、たこ揚げや花見、雪景色も登場する。

 雨の中、傘を差した人たちが、金色に彩られた街並みを歩いて行く光景は、動く絵巻のように美しく情緒がある。

 昨年、明治座が創業145周年を迎えたのを記念して、チームラボによる新しい緞帳の制作を企画した。明治座主催公演の開場から開演10分前まで見ることができる。

 発表会で三田社長は「緞帳は劇場の顔とも言える。常に挑戦の姿勢を忘れず、未来に続く芸術文化を発信していきたい」とあいさつした。

 猪子代表は「日本の歴史や美をひもとき、過去から現在、そして未来へとつながるような緞帳になればいいと思っている」と話した。