続報が途絶えてしまったけれど、バングラデシュ警察が公開捜査を始めた容疑者の一人に、同国出身の立命館大元准教授が含まれていた、というニュースは深刻だ

イスラム過激派組織に関与した疑いが持たれている。邦人7人が犠牲となった飲食店襲撃テロとのつながりは不明だが、米紙によれば、バングラデシュの戦闘員と「イスラム国」(IS)関係者を結ぶ「連絡要員」として活動していたという

日本の企業経営に詳しい評判の研究者。貧困対策としてイスラム教の「喜捨」に注目する論文も書いている。容疑が事実なら何が彼を駆り立てたのだろう

来日後、イスラム教に改宗したらしい。日本での生活がいくらかでも影響したか。少なくとも、こんな暮らしをいずれは母国に、といった憧れの対象にはならなかった。過激派との接触を引き留める材料にも。そう考えるほかはない

専門家によると、遠からずISは軍事的に追い込まれそうな見通しである。しかし拠点をつぶしたところで、ネットに広がったテロを促すメッセージは、永遠に回収不能だ

暴力の種が温床を求め、世界に拡散し続けている。欧州で銃声がやまない。五輪を控えたブラジルでもテロ計画が露見した。日本育ちのテロリストが、はっきりした形で姿を現すのも時間の問題か。過去には日本赤軍の例もある。