国立社会保障・人口問題研究所の推計では、およそ10年後、2025年の徳島県の人口は70万人に満たない。同じ年の東京都は要介護認定者だけで約75万人、介護保険給付費は1兆2107億円に膨らむ見通しという

 4年後に五輪を控えた巨大都市の新しい顔が、元防衛相の小池百合子さんに決まった。自民党を割っての立候補、究極の「後出し」で著名ジャーナリストが登場するなど話題には事欠かない知事選だったが、不完全燃焼の感は否めない

 訴えるべき課題は多かった。施設整備が追い付かず、待機児童は4月1日時点で全国最多の8466人。子育て環境の貧弱さは合計特殊出生率にも現れている。こちらは最低の1・17

 首都直下地震は30年以内に起きる確率が70%程度に高まっている。最悪で死者2万3千人。省庁や企業の本社機能が集中しているため、経済的被害は95兆3千億円に及ぶとの試算がある

 なのに、踏み込んだ政策論争は聞けずじまいだった。「政治とカネ」で、2代続けての途中退場。突然の選挙でやむを得ない面もあるものの、各候補の準備不足が目立った

 念のためお願いしておけば、3代続けてとはならぬよう。「改革」を掲げる小池さんは「都議会冒頭解散」にも言及した武闘派。波乱含みの船出となるが、初の女性都知事、ここは腕の見せどころだ。