「人類の進歩と調和」。覚えているのは中年以上の世代だろうか。1970年にアジアで初めて開催された日本万国博覧会(大阪万博)のテーマである。半年間の入場者は6400万人。当時の日本の人口の約6割を集める人気ぶりだった

 何時間も並んで月の石を見た時の感動が忘れられない。アルバムを開くと、色鮮やかで近未来的な造形美の各館を思い出した。一般家庭にカラー写真が普及し始めたころだ

 それから46年。通信、医療などの分野で人類は進歩した。一方で、戦争や紛争、テロが絶えず、調和を探しあぐねている

 そんな折、政府が2度目となる2025年の大阪万博の誘致に、前向きな姿勢を示した。旗振り役の大阪府がまとめた基本構想の中間案は「人類の健康・長寿への挑戦」がテーマで、大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)が会場だ

 松井一郎知事は、誘致委員会に関西広域連合のメンバーの参加を求める考えだ。他府県でのサテライト会場の設置に関しても「関西全体が盛り上がるようにしたい」と語った

 70年万博ではお祭り広場で阿波踊りが繰り広げられ、国や民族を越えて人々を熱狂の渦に巻き込んだ。「夢よもう一度」なら、今度はもっと壮大に。徳島をサテライト会場にして、世界中を阿波踊りの人の輪で結びたい。徳島の文化が、人類の調和と健康の一助になれば。