熊本地震から半年がたったが、大地は思うように静まってくれないようだ。今度は鳥取県中部の倉吉市や湯梨浜町、北栄町で震度6弱を観測した。きのうの午後2時7分を境に気持ちが一変したという人も多いに違いない

 地震、台風、豪雨…。災害が起きると、一度訪れた場所ばかりではなく、行ってみたい場所への思いも強まる。揺れが激しかった倉吉市は白壁土蔵が立ち並ぶ、歴史と風情のある町だ。街を歩けば心が和む。番傘を買い、町家で食事をした。出身の元横綱琴桜(先代の佐渡ケ嶽親方)の銅像が誇らしそうだったことを覚えている

 今回の揺れは広い範囲で観測されたが、わが仕事場も揺れた。緊急地震速報には身構えもした。震源地から離れていても、決して安心はできない。誰もが、この地震列島に「古里」を持ち、時を刻み、暮らしていることを改めて実感する

 だからこそ、県境を越えた助け合い、支え合いが大切なのは言うまでもない。徳島県は危機事象発生時の相互応援協定に基づき、職員6人を鳥取県に派遣した

 そのうち3人は地震発生から27分後に出発し、セスナ機で向かい、約3時間で到着した。当然とはいえ、素早い対応だ。協定に息が吹き込まれた形である

 1人でも2人でも加われば、知恵も工夫も生まれる。連携こそが「いのち」を救う鍵となる。