「聖戦」と注釈の付くことが多い「ジハード」は本来、「奮闘努力」を意味する言葉だという。徳島市中島田町の徳島イスラムセンターで初めて開かれた交流行事「徳島モスクオープンデイ」で聞いた

 テロと結び付けるのは誤解、と代表のズヌカン・ムスダバさんは言う。「社会の不公正に染まらず、正しく正直に生きるよう努力する。これがジハードなのです。私も日々闘っています」

 イスラム文化の紹介と、戒律にのっとり処理された徳島県産ハラル食品のPRを兼ねた催しには県外からも大勢の人が訪れていた。イスラムから連想するとげとげしさは、見当たらなかった

 500人ほどという県内のイスラム教徒は、研究者や経営者、介護士と、皆それなりの人ばかりだから? そこまで疑うとは、偏見もかなりの重症だな、と自分のことながらあきれた

 「無差別テロは教えに反する。1人でも殺せば、全人類を殺したのと同じ。待つのは地獄」と礼拝所にいた若者。いただいた聖典クルアーン(コーラン)にも確かに書いてあった

 大したことは、と口にしたハラル食品のケバブにラーメン、弁当に菓子。こちらの偏見はたちまち飛んだが、心に築いた壁の方は厄介だ。こんな機会を利用して見る、聞く、話す、食べる。壁のレンガを一つ一つ取り除く。これもジハードなのだろう。