ある街の中心に、金色に輝く「幸福の王子」像が立っていた。両目に青いサファイア、腰の剣には赤いルビーが埋め込まれ、それはそれはぜいたくな造りの像だった

 鉛でできてはいたものの、熱く脈打つ心臓を持っており、貧しい人たちの姿に胸を痛めていた。南の国へ行き遅れたツバメの助けを借りて、ルビーにサファイア、しまいには身にまとっていた金まで全部、幸せとは呼べない人の元へ届けた

 北欧の厳しい冬が本格化しようとしていた。ツバメ「それでも何だか暖かいのです」。王子「それはきっと、良いことをしたからだ。私には信じられなかったが、世の中には確かに不幸が存在するのだよ」。やがて誰に顧みられることもなく、凍えた二つの命は鼓動を止めた

 作家オスカー・ワイルドは王子とツバメが天国へ招き入れられたところで筆をおく。さてその後、地上はどうなったか。奇特な話はめったに続かない。貧しい人々は、子どもに教育を受けさせることもできず、次の世代になっても貧しいままでした-

 こんな続編を書かずに済むようにするのが政治の力、政治の役割である。安倍晋三首相は年頭所感で述べた。「誰もが、家庭の事情にかかわらず、未来に希望を持ち、夢に向かって頑張ることができる日本を創り上げていく」

 2017年の日本が今日、動き出す。