心配しても仕方がない。けれども一度、果てしない宇宙、太陽の周りをくるくる回る地球の姿を想像しようものなら、いかにも頼りなさげでいささか不安になる

 こんな数字がある。<毎日一〇〇トンの塵(ちり)が宇宙から降り積もり、毎日一〇〇トンの大気が宇宙へ流れ出している>(「宇宙災害」化学同人)

 著者の宇宙空間物理学者・片岡龍峰さんによると、宇宙の塵とは<隕石(いんせき)よりも小さい地球外起源の固体微粒子>のこと。降り注ぐ塵は年間に約4万トンにもなるらしい。さらに量が増えれば、この星は凍り付いてしまうとの説もある

 だからといって、宇宙の話は壮大で、明日からどうするという話にはなりにくい。ただ何とかしなければというごみも地球の周りを漂っている。人工衛星やロケットの残骸、スペースデブリである

 米航空宇宙局(NASA)の集計では、直径10センチ以上で2万個、1ミリ以上で1億3500万個に上る。これが弾丸より速いスピードで周回している。人工衛星などにぶつかって大事故を引き起こす恐れがあり、その回収は宇宙開発の大きな課題になっている

 国際宇宙ステーションへの物資輸送を終えた無人補給機「こうのとり」が大気圏突入前に行った、先日のごみ回収実験は不首尾に終わった。だが、研究は始まったばかり。日本の技術が輝きそうな分野である。