ワイワイ、ガヤガヤ。尽きないおしゃべりの会を一つにする、そんな歌があった。13歳の時に覚えた「我が良き友よ」である。東日本大震災後の同窓会、涙をこらえて歌った友の顔が浮かぶ

 歌を残して、ミュージシャンのムッシュかまやつさんが逝った。本名は釜萢弘さん。年齢を感じさせない、ひょうひょうとした力みのない風情は永遠になった

 グループサウンズ全盛期のバンド「ザ・スパイダース」時代はよく知らないが、忘れられないのは、1975年に世に出た、吉田拓郎さん提供の冒頭の歌である。バンカラな学生にある種、憧れのようなものを持った。友もまた

 シンプル・イズ・ベスト-。かまやつさんの曲づくり、その一つを表す言葉かもしれない。シンプルで多くの人に愛される曲をつくるのは難しいが、それを追い求めたのだろう

 軽快なリズムに乗せて歌うスパイダースの名曲「バンバンバン」をこう語っている。「なんでバンバンバンという言葉が出てきたのかよく分からないんですけど、歌った時に言いやすいのとテンションが上がる言葉だなと思って歌詞にしました」

 誰のもとにも来るべき日は来る。だが、ひょいと顔を出して<下駄を鳴らして奴が来る>と歌う姿が目に焼き付いているからか。またひょいと現れるような気がしてならない。ギターとともに。