牟岐町長に初当選し、万歳する枡冨氏=21日午後10時10分ごろ、牟岐町中村の事務所
神山町長に5選を果たし、花束を受け取る後藤氏=21日午後10時分ごろ、神山町神領の事務所
石井町長に再選を果たし、万歳する小林氏=21日夜、石井町高川原の事務所

 統一地方選後半戦の石井、神山、牟岐の3町長選が21日、投開票された。新人同士の争いとなった牟岐町長選は、前町議会議長の枡富治氏(53)=中村=が元独立行政法人監事の柿内久弥氏(62)=牟岐浦=に競り勝った。8年ぶりの選挙戦となった神山町長選は、現職の後藤正和氏(69)=神領=が新人で元町議の森本吉治氏(67)=阿野=を退け、町政史上初の5選を果たした。事実上の信任選挙となった石井町長選は、現職の小林智仁氏(40)=藍畑=が新人の佐藤行俊氏(71)=石井=に大差をつけて再選を決めた。

牟岐

 新人同士の一騎打ちは、枡富氏が柿内氏を257票の小差でかわした。

 枡富氏は町議20年の実績を前面に打ち出した。議長在任中に築いた国や県関係者とのパイプを生かして、南海トラフ巨大地震対策をはじめ、農林水産業、財政再建などの課題に取り組むと主張した。

 出身地の中村地区を中心に町西部で支持を集め、若い世代にもアピールした。柿内氏の後援会長に福井雅彦町長が就いたことで、現町政への批判票も取り込んだ。

 柿内氏は「牟岐町再生」をスローガンに掲げて善戦したものの、後援会活動のスタートが3月末と出遅れたのが最後まで響き、十分に浸透し切れなかった。

 両氏の間に目立った争点がなかったため、選挙戦は盛り上がりを欠いた。投票率は81・50%と、2015年の前回(82・27%)を下回った。

神山

 現職の後藤氏が、新人の森本氏に354票差で勝ち、1955年の町発足以来、初の5選を果たした。

 後藤氏は、若者や子育て世代向けの集合住宅整備による移住定住の促進のほか、企業のサテライトオフィス誘致といった、4期16年の町政運営と成果を強調。人口減少対策や森林整備など、町の将来を見据えた施策を公約に掲げた。

 支持する町議5人が後援会活動の中心になり、各地に後援会支部を設けて組織的な選挙戦を展開した。自らも町内全域を回って支持を固め、追い上げる森本氏を振り切った。

 森本氏は、町議を19年間務めた実績をアピール。町政刷新を訴える町議3人の支持を受け、町長の任期を2期8年とする公約を掲げた。後藤氏の多選に対する批判票の取り込みを狙ったものの、及ばなかった。

 8年ぶりの選挙戦も盛り上がりはいまひとつで、投票率は71・83%と前回(2011年)の79・01%を7・18ポイント下回った。

石井

 現職の小林氏が、新人の佐藤氏に大差をつけて再選を果たした。

 小林氏は町内を街宣カーで精力的に回ったほか、街頭演説では安定した町政運営に努めてきた実績を強調。公立高校の学区制撤廃や新火葬場の建設、飯尾川の河川改修などに尽力すると訴えた。

 得票数は、現職との一騎打ちを制して初当選した2015年の前回を3197票上回った。

 佐藤氏は、ポスター掲示や選挙はがきの送付以外に目立った動きはなかった。

 選挙ムードは終始低調で、投票率は59・51%と、前回(67・63%)を8・12ポイント下回った。