国有地の払い下げを巡る森友学園の問題は、次の幕が開いたようである。ノンフィクション作家のマンションから帰宅する際の学園側、夫人のやけに明るい表情に、身震いした人がいたとしたら、いよいよ問題も核心に近づいた、と言えるのだろう

 その笑顔は、学園側の撃ち方始めの合図だったか、ついには安倍晋三首相の名も飛び出した。設置認可を取り下げた小学校には「首相からの寄付金が入っている」。大阪府豊中市の建設現場を視察した参院予算委員会の与野党理事らに、そう述べた

 「100万円の寄付」が事実なら国や府の役人が上の意向を忖度(そんたく)したのではないか、との疑念も真実味を帯びてくる。当然ながら、首相は関与を否定した

 払い下げに「私や妻、事務所が関わっていれば、首相も国会議員も辞める」と言い切った安倍氏である。よもや、はやりの記憶違いでもあるまい

 学園はつい先日まで、教育勅語を学ばせる独自の指導で、「保守」を任じる人々に絶賛されていた。一転、自分だけが悪人として切り捨てられようとしていることに業を煮やして、腹をくくった。ここ数日の学園側の言動にはそんな印象がある

 今のところ音ばかりにぎやかな森友砲。“恨み骨髄弾”はまだ何発かあるらしい。「すべては国会で話す」。23日の証人喚問、ただでは済みそうにない。