最初の100日間で、新政権への一定の評価を下す慣例が米国にはある。それが気に入らないのか、トランプ大統領は「ばかげた基準だ」と得意のツイッターで笑い飛ばしてみせた

 そう言いつつ、やはり実績がほしいようである。100日を迎える29日を前に、署名した大統領令は30本を越すという。では、狙い通りの成果が出せているだろうか。残念ながら答えはノーだ

 公約の柱で、就任初日の大統領令で指示した医療保険制度改革(オバマケア)の見直しは頓挫、イスラム圏からの入国禁止令は連邦地裁に差し止められた。「国境税」もどうなるか。無理筋でも強引に押し通すのが身上だが、米国の民主主義も腰が強い

 米紙などの調査では、支持率は40%台前半の記録的低水準。思いつきのようなシリア攻撃や北朝鮮への強硬な対応も、人気浮揚の手段といったうがった見方がある。それはそれで筋書きとしては成り立つ

 この100日間、世界は米国第一主義を掲げる「現代で最も不人気な大統領」に右往左往させられてきた。超大国のリーダーが持つ権限の巨大さを、改めて見せつけられた100日だった

 弾劾でもされない限り、少なくともあと4年は嵐の中心に座るトランプ氏。世界最強の軍隊の最高司令官でもある。いつまでも「予測不能」を切り札にしてもらっては困る。