統一地方選挙が終わった。徳島県内は知事選と県議選に続く後半戦で、石井、神山、牟岐、那賀の4町長選と7市町村議選が行われ、新しい顔ぶれが出そろった。

 4年に1度の審判に加え、間もなく幕を開ける「令和」時代の地域のリーダーを選ぶ意味もあった。新首長と新議員は、ともに住民の声を十分くみ取り、負託に応えてもらいたい。

 後半戦の結果で特筆すべきは、女性の躍進である。7市町村議選で議席を得た女性は、改選前の10人から14人となった。

 徳島市で2人、北島、石井両町で各1人の増加である。当選した女性の多くは上位に食い込んだ。小松島市と石井町はいずれも新人がトップ当選を果たし、北島町の2人は1、2位を占めた。女性の挑戦が、多くの有権者の支持を集めたと言えよう。

 7市町村議会の定数全体に占める女性議員の比率は、それでも13・7%にすぎない。政府が2020年までの達成目標に掲げた30%とも開きがある。

 とはいえ、「政治分野の男女共同参画推進法」が昨年施行されて初の統一選だった点を考慮すれば、女性の政治参加の先行きに期待が膨らむ結果だ。県内で女性首長が誕生するのも、そう遠くないのではないだろうか。

 深刻なのは、歯止めのかからない投票率の低下である。定数30を40人で争った徳島市議選を除き、軒並み前回を下回った。

 8年ぶりの選挙戦で接戦となった神山町長選でさえ71・83%と、7ポイント余り落ちた。徳島市議選も上がったとはいえ、半数に満たない41・86%にとどまっている。

 3年前に導入された「18歳選挙権」も、投票率の引き上げに結びつかなかった。関心を呼び起こすための対策が急がれよう。

 市町村の選挙管理委員会は、今以上の啓発活動に取り組むべきである。例えば、各候補者の主張をまとめた選挙公報を積極的に発行してはどうか。県内市町村の首長選と議員選の選挙公報は、現在5市しか発行していない。

 今回の後半戦では、若い世代を中心に「候補者の考えの違いが分からない」という不満の声を、たびたび聞いた。より身近な選挙にこそ、公報を発行する価値があるのではないか。

 さらに重要なのは、地方政治と住民との距離をいかに縮めるかである。

 人口減少が止まらず、地方財政も一段と厳しさを増している。地域の課題は首長と議会だけで解決できるものではない。住民自らが地域の課題について考え、行動する機会を増やす必要がある。

 そうした仕組みが、なり手不足の危機感が広がる地方議員の、将来の担い手を育むことにもつながるはずだ。当選した首長、議員は一人一人の行動が問われていることを自覚してもらいたい。