うちの猫はパソコンやテレビが好きで、画面の動きに合わせて、後ろに回ったり、隣で物が出てこないか待っていたりする。小さな動物や人間が、箱の中に入っていると思い込んでいるようなのである

 でも、笑えない。原理を説明せよ、となると、こちらもお手上げだ。こんな事態なら、なおさらである。世界各地で同時多発した大規模なサイバー攻撃で、少なくとも150カ国に被害が及んでいるという

 攻撃に使われたのはコンピューターを停止させ、復旧のための金銭を要求する「ランサム(身代金)ウエア」と呼ばれるウイルスらしい。基本ソフト「ウィンドウズ」の弱点が狙われたようだ

 米国家安全保障局(NSA)が情報収集のために開発したものの、盗み出されたハッキング技術が悪用されている可能性がある。米国民の税金で、電脳空間のテロリストに武器を提供したようなものだ

 被害は各国の病院や学校、政府機関に広がっている。日立製作所やJR東日本でも障害や感染が確認された。今後、日本を標的とした攻撃が増える恐れがある

 ふと思う。わずかの間に150の国で被害が出たのである。視点を変えてみれば同じだけ、ネットにはビジネスチャンスが転がっているに違いない。小判の話より、ウイルス対策ソフトの更新などの防衛策が先では、と猫なら言うか。