しかるべき時期、それが巡ってくるまでいろいろと、さまざまに推し量られることになるのだろう。秋篠宮家の長女眞子さまが、国際基督教大(ICU)時代の同級生だった小室圭さんと婚約されることが明らかになった

 一報が報じられた夜、緊急に記者会見した宮内庁長官もそうだったが、一夜明けた小室さんも「しかるべき時期」と多くを語らなかった。喜び勇んで、立て板に水とは思っていなかったが、「時期が参りましたら」の連発には、立ち会った記者も打つ手なしだったに違いない

 それでも、唯一ともいえるやりとりに、「幸せ」の情景が垣間見えた。きのうの朝、眞子さまとの電話で「行ってきます」「行ってらっしゃい」との会話があったという

 多くを語らずとも全てを語っている、というのは少々言い過ぎだろうか。ともあれ、先例にとらわれない同級生のカップル、婚約の正式発表のしかるべき時期から挙式まで、節目、節目で、国民の関心が高まるのは間違いない

 そんな節目、節目で考えなければならないのは、皇室制度が抱える課題である。女性宮家創設を巡る議論をどう進めていくのか。眞子さまの結婚は、1人の女性皇族が皇籍離脱し民間人になるのを意味する

 現実を直視していろいろと、さまざまに、幅広く、迅速に議論を進めていくことが大切である。