「バイク乗りは」と、すかして書いてみたところで-。高速道路のサービスエリアには、こんな貼り紙がある。「中高年ライダーの事故が激増中」。単車を転がすのも、転げるのも、今やこの年代だ
 
 好天に誘われ、ふらりと家を出て、高知県いの町の瓶ケ森(かめがもり)林道を目指した。瓶ケ森は吉野川の源流点である。全長27キロ、別名UFO(雄峰)ライン。標高1300~1700メートルの尾根沿いを走る。全線舗装されており、石鎚スカイラインにつながる
 
 高知側から入ると、狭い山道に手こずるものの、行く先には苦労を忘れる絶景が待つ。石鎚山系の山々はもちろん、条件が良ければ太平洋まで見渡せるという
 
 緑の中にアケボノツツジやミツバツツジのピンクの花が点在していた。向こうの峰には雲がかかっている。花期は過ぎ、観賞するなら来年。見頃は大型連休明けで、あきれるほど美しい光景が広がるそうだ
 
 教えてくれたのは四国で唯一、山をテーマにした面河(おもご)山岳博物館(愛媛県久万高原町)の矢野真志学芸員。「花が終われば、林道周辺は新緑の季節です」
 
 案内板を見ようと停車し、気を抜いたら転んだ。バイクが壊れ、帰ると連れ合いに怒られた。まあ、これも、けがなく済んだからこそ。ハイウエースターを気取る年齢でもない。安全運転が、われら中高年の勲章のようである。