今日も生涯の一日なり。学ぶのに遅過ぎるということはないけれど、さりとて本音をいえば、ちょっとおっくうで、なかなか腰の上がらないもの
 
 きのうの本紙手紙欄、「八十の手習い」を地で行く阿波市の牧本誠太郎さん。一念発起、82歳で漢検2級に合格したという。隣には徳島市の66歳、横田洋子さん。年を取っても努力することの大切さを説いていた
 
 朝から感心し通しだった。というわけにはいかないのである。前のページに目をやるといただけない。止まらぬ「素人」発言、仕事人内閣の先行きに不安あり。「73の手習い」、お騒がせの江崎鉄磨沖縄北方担当相だ
 
 国会答弁に当たって「役所の原稿を朗読する」。ものには言いようがあろう。行く先々で「素人だ」「門外漢だ」。野党の追及は必至、にもかかわらず、言わずにいられない性格らしい。「正直な人柄はにじんでいる」とは褒めているのかどうか、周辺の評価である
 
 記者会見で米軍新型輸送機オスプレイの墜落事故について問われ「日米地位協定をもう少し見直さないといけない」と述べたのも、正直さの表れかもしれない
 
 見直しが必要。その通りである。「言葉足らずだった」と、軌道修正を図っているようだが、これは余計なこと。誰もなし得なかった協定の改定へ、「73の手習い」、ここは猛進すべきだろう。