こんな理不尽な死があるものか。神奈川県内の東名高速道路で、追い越し車線に停止させられた末、大型トラックに追突され、夫婦2人が亡くなった事故である。原因をつくった男が逮捕されて1週間がたつが、怒りが収まらない
 
 手前のパーキングエリアで駐車位置を巡ってトラブルとなり、夫婦のワゴン車を追走し進路を妨害した。「注意され、きれた」という。その程度のことで、止まっていい場所とそうでない場所の区別がつかないほど感情が激したようだ
 
 1カ月前にも、山口県内の一般道で3件の妨害行為をしている。幅寄せし接触事故を起こしたとして自動車運転処罰法違反(過失傷害)容疑で書類送検され、起訴猶予処分となっている。なのに懲りてはいなかった
 
 筆者が10代のころ、人が変わる瞬間を見たことがある。友人の車に乗せてもらった時だ。おとなしい彼がハンドルを握ると別人になった
 
 勘弁してよ、と言うと「普通でえ」。何人かいた同類も、乱暴な運転の揚げ句に同じことを言った。普通なわけがあるかい。車は人を変えることがある、とは身をもって知った教訓である
 
 不良ドライバーを避ける方法があるのならいい。だが、災難はどこに転がっているか分からない。ドライブレコーダーを付けて、証拠を保全するぐらいしか、今は対処法が思い浮かばない。