衆院選投開票日のきのう、本紙朝刊「ことば遍路」は示唆的だった。<一夜にして成功するには二十年かかる>。往年のハリウッド俳優でコメディアン、エディ・カンターの言葉だという。突然の成功に見えても、それには大抵、前史がある

 衆院選の開票作業は、台風のため各地で作業が遅れているものの、原稿を書いているさなかにも、速報は与党の優勢を伝える。<一夜にして>政権を打倒しようとした「希望」は損なわれた

 選挙の動向を決定づけたのは、大勝負の行方を見届けないままパリへと旅立った小池百合子代表の「排除」発言だった。成功は一夜にしてならないが、希望は一夜にしてかすんでしまう。不用意ではあったが、これまでの政治遍歴から、おのずとにじみ出た発言というほかはない。失敗にも前史がある

 引き続き安倍晋三首相が政権を担うことになった。次章の主題は憲法改正となろう。結果的に筋を通した立憲民主が気を吐いたとはいえ、希望に維新も加えた改憲勢力は、衆院で3分の2を超えることは確実だ
 平和憲法は曲がり角に差し掛かっている。これまで通り真っすぐ進むか、右へ行くか、左へ行くか

 当選を決めた自民の後藤田正純さん、山口俊一さん、福山守さん。戦後政治のこの大きな転機に、徳島県民の声をしっかり国政に届けていただきたい。