今年の「新語・流行語大賞」が決まった。2点の大賞を含むベストテンと特別賞から世相を読み解いてみる

 小池百合子東京都知事らのキャッチフレーズ「○○ファースト」の○〇に安倍晋三首相を入れれば、官邸の意向を官僚たちが「忖度(そんたく)」(大賞)したと指摘される加計(かけ)、森友学園問題に重なる

 首相は謙虚に受け止め、真摯(しんし)な説明を丁寧に行って国民の理解を得たいと強調するが、なお釈然としない。それどころか、ここに来て森友問題では、国有地の売買を巡る音声記録が確認された。疑惑は膨らむ一方である。「魔の2回生」の議員たちの不祥事もあって、首相も眠れずに「睡眠負債」を抱えたことだろう。いら立つ庶民は「プレミアムフライデー」に、赤ちょうちんで憂さ晴らし

 気持ちを明るくさせたのが「29連勝」と「9・98」(共に特別賞)。将棋の中学生プロ藤井聡太四段と陸上男子100メートルで10秒を突破した桐生祥秀選手の快挙だった

 世界人口の半分の「35億」は男だと余裕をみせたのは女性芸人。勇気をもらって、写真共有アプリのインスタグラムで「インスタ映え」(大賞)を狙い、自撮りのレンズに笑顔をつくる

 明日こそ、今日よりも、いい日にしたい。泣き、笑い、怒り、嘆いた。そんな1年も、あと1カ月足らず。せめて、笑って締めくくりたいものだが。