「樺太地上戦」「731部隊の真実」「スクープドキュメント 沖縄と核」など、この夏秋のNHKの番組には骨太い作品が多かったな、と思っていたところ、ある全国大会の交流会で、NHKの関係者と話をする機会があった
 
 政府寄りの姿勢を隠さなかった会長が交代したから? 水を向けると「さあて、そんなこともあるかもしれませんね」。冗談ぽく笑っていた
 
 戦争や平和をテーマにした最近の作品を、小欄は評価する。けれども、それも個人の好みの問題であって、前会長の路線でなければという人もいるだろう。政治が絡んだ問題に限らず、人の好みが細分化された現在、いちどきに大勢を納得させるのは難しい
 
 そもそもテレビは見ない。情報の入手はインターネットで十分だ。そんな人も増えている。受信料を払いたくないとの声があるのも、もっともだ、と思う。しかし最高裁の判断は違った
 
 テレビがあれば受信契約を結び、受信料を支払う法的義務がある。特定の個人や団体、国家機関の影響が及ばないよう、広く公平に負担を求める現行の制度は、知る権利や表現の自由を保障するために必要だ、と
 
 であれば、過去には何かとあったNHKである。受信料は「合憲」となったが、公共放送の在り方は今のままでいいか、役割を十分果たしているか、問われ続けよう。