年賀状のやりとりがいつ始まったのか定かではないが、書簡文例集の「明衡往来(めいごうおうらい)(雲州消息)」には、新年をことほぐ表現がある。「改年(かいねん)之後、富貴万福(ふうきまんぷく)、幸甚幸甚(こうじんこうじん)」。お金にも地位にも恵まれ、幸福に満ちた年になるでしょう。めでたいめでたい-

 著者の漢詩人藤原明衡(ふじわらのあきひら)は平安時代中期の人である。このころには、年賀状に類する書状のやりとりがあったようだ。はがきになるのは近代郵便制度が確立する明治に入ってから

 年賀はがきの人気は近年、下降線をたどっている。会員制交流サイト(SNS)などで済ます人が増えたためだ。2018年用の当初発行枚数は、前年より2億7千万枚減った。それでも25億8600万枚

 「いい1年だった。堂々と年賀状を出せる」。世界ボクシング協会(WBA)ミドル級新チャンピオンとなった村田諒太選手は、恩師に感謝を伝えるという。きっとボタンを押すだけでは届けられない思いがあるのだろう

 元日に着くようにするには25日までに出す必要がある。パソコンを使っても、感謝、懐旧の添え書きを考えていたら牛の歩みだ。当方毎年「年末に謹賀新年とは」とぼやきつつ

 昔は書き初めの1月2日にしたためたそうだが、平成30年は、うかうかすると10円上がるので注意(8日以降)。<一つ灯を妻と分け合ひ賀状書く>高村寿山。