明日になれば去年になる今日である。去年といえばかなり久しい気がするが、大みそかと元日、夜が明けたばかりで去年というのもおかしいじゃないか。といった軽口は昔からあるものの
 
 そうはいっても、やはりどこかでけじめをつけたいようである。一年の最後の日、名残の空を見上げ、去る年を振り返る
 
 2度の大戦を経験して、生まれつつあった共存の知恵を、あまりに軽んじる米国第一主義と核・ミサイル第一主義。謙虚さを忘れないでいただきたい1強首相、伸びないうちに「モリとカケ」。わが知事の名言「大団円」
 
 当欄の担当としては、紙面に載った出来事を云々(うんぬん)すべきだろうが、胸をよぎるのは、誠に個人的なことである。子どもが大学病院に入退院を繰り返していたころ、正月ぐらいは家に帰れるのかどうか、不安だった年の暮れ
 
 病院で年を越す子は、今もって多いはずである。病気に限らず、困難を抱えている人がいる。経済的に困窮し、あるいは災害や戦火に追われる人がいる。大過なく家族とともにある。それは当たり前のようでいて、実は特別な幸せだ
 
 いい年だった。なら良かった来年も。それほどでなかった。なら来る年に期待して。自分第一に走る世界にあって、今より少しだけ多く人を思いやる優しい心で新年を迎えたい。来年もよろしくお願いします。