真っ白な犬は人間に近い、次の世には人間に生まれ変わってくるといった俗説が昔、あったんだそうですな。その時分、八幡様の境内に1匹の白犬がいましてね-
新しい年、2018年、戌(いぬ)年。平成も数えて節目の30年になる。平成とは、どんな時代だったのか、振り返る機会である。好都合なことに明治維新から、ちょうど150年。日本の近代化といった大きな歴史の流れの中で今をとらえ、次の時代を構想したい
さて、落語家古今亭志ん朝さんの「元犬」は続く。白犬シロは人間になりたくて八幡様に日参、はだし参り。といっても元から靴は履かないが、熱心な願いが届いて、晴れて好男子に-
ベートーベンの「第九」が鳴門に響いて100年。近代は膨張の時代だった。戦後は成長と言い換えて、大きくなることばかりを追い掛けた。しかし、明石海峡大橋開通からの20年。成長一辺倒では、この国は幸福になれない。疑問は確信へと変わってきた
シロはご隠居の世話役の仕事にありつくが、電柱を見ては片足を上げたり、茶わんに口を突っ込んで飯を食べたりと習性が抜けない。人間もなかなか面倒だ。やっていくのも大変大変-
輪廻(りんね)転生、犬も人も。時代は巡る、国も世界も、私たちそれぞれの人生も。せっかく人間に生まれたのだものまた1年、先に進むより道はない。
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