居候三杯目にはそっと出し-。同盟のパートナーを居候扱いするのはいささか失礼ではあるが、こうも次から次へとトラブルが続くようではこの句のごとく、もうちっと遠慮というものを知ったらどうだ、とかみつきたくもなる
沖縄で米軍ヘリコプターの不時着が相次いでいる。今月だけで3回。「米軍が制御不能になっている。管理監督ができていない」。翁長雄志(おながたけし)知事が怒りをあらわにするのも当然
防衛省によると、昨年の米軍機による事故やトラブルは25件。前年の11件から倍増した。ところが、米側は減少したと主張している。つい1カ月前に「最大限可能な限り避ける」と合意したはずの小学校上空の飛行も問題となっているが、まるで取り合う様子はない
米軍普天間飛行場の移設を争点に、名護市長選が告示された。普天間が同市辺野古へ移っても沖縄の負担は減らない。影響を受ける地域が広がるだけで、根本的な解決にはつながるまい
北朝鮮情勢は気になるが、遠慮知らずの居候に言うべきことをきっちり言わないと、原因の究明も再発防止策もうやむやに、またぞろ事件や事故が繰り返される
不時着を巡り、人命を軽視したやじを飛ばして副大臣が辞任した。沖縄の心は離れるばかりだ。政府には、日本の政府として、もっとふさわしい振る舞いがあるのではないか。