取引所大手のコインチェックから仮想通貨「NEM(ネム)」が流出した問題には驚くことが多い。約580億円分といった流出額の大きさはもちろんのこと、27歳という社長の若さ、顧客に約460億円を返金すると速やかに表明した資金力にも
 
 何より、奪われた仮想通貨は全て取引記録が残り、たどり着いた口座番号まで追跡できるらしい。仮想通貨の関連技術の一つだそうだ。ただし、口座は匿名性が高く、取り戻すのは極めて難しい
 
 説明してもらえば、何となく分かった気になるものの、霧の向こうの出来事のようにも思える。「ネム」「ビットコイン」「リップル」「イーサリアム」など既に1500種類もあるようだが、まだなじみは薄い
 
 考えてみると、お金は信用の塊である。価値があると信じる人がいれば、貝でも石でも紙切れでもお金になる。行き着くところがインターネット上で取引され、円やドルにも換金できる電子データ、仮想通貨というわけなのだろう
 
 その利便性から一般化する日が遠くないのかもしれない。ただ、投機資金が流れ込み取引価格が乱高下している今、おいそれとは近寄り難くもある。安全性に問題のある取引所があるとなれば、さらに
 
 霧の中、さほど関心なき身にも分かるのは、もうけ話には、それなりのリスクがあるという陳腐な事実だ。