<あまりに長すぎる休息はかえって苦痛である>(ホメロス『オデュッセイア』)。10連休の序盤、古代ギリシャの詩人に、いまの心境を言い当てられた人も多いのではないか

 時事通信の世論調査では、10連休は「うれしくない」との回答が41%を占め、「うれしい」を4ポイントほど上回った。10日もの休みに戸惑いを覚えたのだろう。過ごし方も「自宅でゆっくり過ごす」が64%に上った 英劇作家バーナード・ショーは休暇についてうるさかった。「余暇は休息ではない・・・本当の余暇とは、好きなことをよりたくさんするための自由であり、何もしないことではない」。こんな言葉を突きつけられると、家でだらだらしていられない

 長期休暇を意味するバカンスはフランス語で「空っぽ」が語源。「いないこと」「留守」へと派生した。さすがにバカンス大国のフランス人だけに、家にこもっているわけがない。日本人と違い、休日の楽しみ方を知っている 休みの取り方も随分と異なる。民間調査によると、有給休暇の取得率がフランスは100%なのに対し、日本は50%で世界最下位。そこには「仕事で周囲に迷惑を掛けたくない」という日本人気質がうかがえる

 働き方改革と休み方改革は表裏一体なのだ。ショーはこうも言う。「精神にとって休閑期は種まき時と同じように重要だ」。