「学校で銃撃事件を起こすやつがいるとすれば彼だ、と冗談を言い合っていた」と証言する生徒がいる。冗談では済まなかった。今年に入ってまだ1カ月半。米国の学校内での発砲事件としては18件目になるらしい
フロリダ州の高校で発生した乱射事件は、米国の子どもたちが、安全であるべき学校ですら銃の危険にさらされている現状を、改めて浮き彫りにした。警察によると17人が亡くなり、負傷者も十数人に上る
容疑者はトラブルを起こして高校を退学処分になった元生徒。銃を持っていることも知られていた。先月下旬にケンタッキー州の高校で2人が殺されたばかりである。学校の警備は銃社会の現実に見合っているのだろうか
こうした事件に直面すれば、銃規制に向かうのが普通では、と思うけれど、米国ではそうならない。トランプ政権を支える有力ロビー団体「全米ライフル協会」など銃規制反対派の影響力が強く、法規制が進まない。逆に、自衛意識が働いて、銃の売れ行きは伸びるのだという
容疑者が使ったライフルは、乱射事件でたびたび登場する「AR15型」。軍が配備する銃の民間仕様で殺傷力が高い
500~900ドルというから、日本円に換算し10万円ほどあれば、これが合法的に入手できるのである。大量殺人を可能にする道具にしては、あまりに安い。
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