那賀川に姿を現し、一躍人気者になったアゴヒゲアザラシの「ナカちゃん」=那賀川町赤池

 突如現れた動物に県民が沸いた。1位は「那賀川にアザラシ」。11月、那賀川に姿を現したアゴヒゲアザラシは川の名前から「ナカちゃん」と名付けられ、一躍人気者になった。

 ナカちゃんは愛らしい表情とかわいいしぐさで注目を集め、連日、大勢の見物客が詰め掛けた。那賀川町(現阿南市)が住民票を発行したり、阿南市や那賀川町の菓子店がナカちゃんにちなんだパンやプリンを売り出したりするなど、ブームが続いた。

 2位は、「カミソリ」の異名で知られた後藤田正晴元副総理の死去だった。享年91歳。後藤田さんは1939年内務省に入り、69年から警察庁長官を務めた。76年、衆院議員に初当選。96年に引退するまで連続7期当選した。

 自治相、内閣官房長官、行政管理庁長官、総務庁長官、法務相を歴任。93年には副総理に就いた。引退後も豊富な知識と的確な分析力を生かして発言を続け、政界のご意見番として存在感を放った。

 3位は、映画「バルトの楽園」のロケ。第1次世界大戦中の板東俘虜収容所でのドイツ人捕虜の生活ぶりや鳴門市民との交流を描く物語で、徳島ロケは11月上旬から12月下旬まで、収容所を再現した同市大麻町板東のロケセットで行われた。

 松江豊寿所長役の松平健さん、高島礼子さん、阿部寛さんのほか、小松島市出身の大杉漣さんらが熱演。県人エキストラ270人が参加し、地元市民団体の会員がボランティアとしてスタッフやエキストラへの炊き出し、撮影用小道具の手直しなどを担当した。

 拡張型心筋症で心臓移植が必要な鳴門市の3歳女児が、多額の寄付により渡米して心臓移植手術を受けた。父の友人が支援組織を結成して募金を呼び掛け、県民を中心に約1億4千万円が集まり、移植が実現した。

 「平成の大合併」が本格化し、3月1日には、美馬市、つるぎ町、那賀町の三つの新自治体が誕生した。4月1日には阿波、市場、土成、吉野の4町が県内では初めて郡をまたいで合併し、阿波市が発足した。

 徳島市新町地区商店街の核的な存在だったダイエー徳島店が11月に閉店し、71年のオープン以来、34年余の歴史に幕を下ろした。 

●平成17年(2005年) 
 <1>那賀川にアザラシ(11月)
 <2>後藤田正晴元副総理が死去(9月)
 <3>「バルトの楽園」ロケ(11月) 
 <4>3歳女児、米で心臓移植(2月)
 <5>「平成の大合併」で3市町誕生(3月)
 <6>ヴォルティスJ2に参戦(3月)
 <7>吉野川、那賀川で渇水(4月)
 <8>ダイエー徳島店が閉店(11月)
 <9>衆院小選挙区で前職当選(9月)
 <10>公選法違反で鳴門市議ら逮捕(9月)