しめやかに営まれたお鯉さんの告別式=2008年4月9日、徳島市内のヤラカスシティホール

 1位は、阿波よしこのの第一人者・お鯉さん=本名・多田小餘綾(こゆるぎ)=の死去だった。前年は、お鯉さんが100歳を迎えた話題が1位になっており、2年連続の1位は、県民の中での存在感の大きさがうかがえた。

 お鯉さんは4月6日、老衰のため徳島市内の自宅で死去した。100歳だった。阿波踊りの魅力を全国に広め、温かい人柄と変わらぬ美声で県民から親しまれた。

 100歳の誕生日だった2007年4月27日には、県郷土文化会館で記念コンサートを開いた。同年8月の徳島市の阿波踊りでは演舞場に登場し、盛り上げに一役買った。亡くなる前日も普段と変わらない様子だっただけに、突然の悲報に多くの人が言葉を失った。

 2位には、神戸―鳴門自動車道全線開通10周年を祝って開かれたとくしまマラソンが入った。

 4月27日、吉野川沿いの日本陸上競技連盟公認コースで開催され、4045人が健脚を競った。沿道では大勢の県民が趣向を凝らした応援合戦を展開。徳島ならではの「お接待」の心でランナーをもてなした。徳島経済研究所の調べでは、経済波及効果は2億5300万円に上った。

 食品の産地偽装が相次いだ。中国産ウナギのかば焼きを国産と偽って販売したとして、農林水産省は、神戸市の業者と徳島市に実質的な経営拠点を持つ業者に改善を指示した。徳島、兵庫両県警は不正競争防止法違反の疑いで、業者の社長ら関係者8人を逮捕した。

 阿南市内の水産物販売会社が、中国と台湾産ウナギのかば焼きを徳島産と偽って販売していたことも判明した。

 「鳴門わかめ」でも発覚した。鳴門市の海産物加工会社が、中国と韓国産のワカメを混ぜた製品を「鳴門わかめ」と表示して販売していた。県の緊急調査で計12業者の偽装が判明し、是正指示や厳重注意を受けた。県警は、問題の発端となった会社の社長らを不正競争防止法違反容疑で書類送検した。

 目立ったのが、公務員の不祥事。県職員の盗撮、当て逃げ、強制わいせつ、業者からの借金などをはじめ、教員の飲酒運転、わいせつ行為、体罰が相次いで起こり、懲戒処分を受けた。市町でも職員らの傷害や窃盗、盗撮が明らかになった。 

●平成20年(2008年) 
 <1>お鯉さん死去(4月)
 <2>とくしまマラソン開催(4月)
 <3>中国産ウナギの産地偽装(6月)
 <4>鳴門わかめで産地偽装(1月)
 <5>改良区から7億円着服(7月)
 <6>公務員の不祥事相次ぐ(5月)
 <7>徳島市で連続爆破事件(10月)
 <8>新町西再開発、着工延期へ(11月)
 <9>北京五輪で県人活躍(8月)
 <10>早明浦で記録的渇水(8月)