「退位礼正殿の儀」で、お言葉を述べられる天皇陛下と皇太子さま=30日午後5時8分、宮殿・松の間(代表撮影)

 天皇陛下は30日夕、皇居・宮殿「松の間」で、代替わりの重要儀式「退位礼正殿(せいでん)の儀」に臨まれた。85歳の陛下は在位中最後のお言葉で「支えてくれた国民に、心から感謝します」と述べた。象徴のあるべき姿を追求し続けた陛下はこの日限りで退位し、5月1日に59歳の皇太子さまが新天皇に即位する。30年余りの「平成」が幕を閉じ「令和」に改元される。

 天皇の退位は、江戸時代の光格天皇以来202年ぶりで、憲政史上初めて。今回は2017年6月に成立した、陛下一代限りの退位を認める皇室典範特例法に基づき行われることになった。

 退位礼正殿の儀は、憲法が天皇の仕事と定める国事行為として執り行われた。

 安倍晋三首相が「天皇陛下は皇后さまとご一緒に、国民に寄り添い、明日への勇気と希望を与えてくださった」と国民代表としてあいさつし、陛下が「象徴としての私を受け入れ、支えてくれた国民に、心から感謝します」と応じた。皇族や三権の長、閣僚らが参列した。

 皇太子さまは即位後の1日午前、宮殿で即位の重要儀式「剣璽(けんじ)等承継の儀」と「即位後朝見の儀」に臨む。朝見の儀では、新天皇として最初のお言葉を述べる。

 陛下は1989年1月、昭和天皇が亡くなったことに伴い、現憲法下で初めて象徴天皇として即位した。

「退位礼正殿の儀」に臨まれる天皇、皇后両陛下と皇太子さま=30日午後5時1分、宮殿・松の間(代表撮影)