勝浦町は、国内外で町の文化や歴史をPRしてもらう「町ふるさと大使」を創設し、12日、第1号として近くオーストラリアへ留学する城東高校2年の森脇聡哉さん(17)=同町沼江=に委嘱した。大使の任期は2年。森脇さんは11カ月間の滞在中、留学先の高校の授業で発表を行ったり、ホームページを開設したりして、町を紹介する。
大使は、勝浦町に関する情報の発信や活動報告が主な役割。報酬はないが、大使としての名刺の制作や資料の提供などを町がバックアップする。スポーツや文化、経済界、国際協力など、国内外で活躍している町出身者に協力を求める。
森脇さんは、海外留学を支援する文部科学省などの奨学生制度「トビタテ!留学JAPAN」プログラム(高校生コース)に採用され、23日から12月8日までオーストラリアのミッチェルトン高校に留学。英語を学びながら、先住民や移民に関する歴史、文化について教わり、見聞を広める。
日本について学ぶ授業もあり、森脇さんは勝浦をはじめ、日本の伝統文化について発表する。勝浦を紹介する英語のホームページや紹介資料なども作る予定。町が、現地でこうした活動を計画していることを知って委嘱することにした。
日本を14日に出発するのを前に、町役場で委嘱式が行われた。中田丑五郎町長が「現地で国際感覚を身に付けながら、勝浦の魅力を発信してほしい」と激励し、委嘱状や英語表記の大使の名刺100枚、勝浦の歴史や文化に関するパンフレットを手渡した。
森脇さんは「勝浦の人の温かさが大好き。ビッグひな祭りなど、町おこしに取り組む住民の姿を伝え、関心を持ってもらえるように頑張りたい」と意気込んでいる。