耕作放棄され、現在整備している茶畑=那賀町平野

 阿南市那賀川町小延の米販売会社「なかがわ野菊の里」が、耕作放棄されていた那賀町の茶畑を整備して茶の木の栽培を始める。遊休農地の再生と、米に続くブランド商品の開発を狙っており、無農薬で育てて収穫・加工した茶葉を阿波晩茶として売り出す。

 整備している茶畑は、那賀町平野(旧相生地区)で農業をしていた町民から今年3月に借りた3千平方メートル。新居義治代表(43)が雑木や草を刈り取り、茶の生葉が育ちやすい環境に整えている。

 借りた茶畑には約400本の茶の木がそのまま植わっており、町内の生産農家から助言をもらいながら茶葉に加工していく。7月に収穫し、8月の販売を予定している。

 旧相生地区の生産農家でつくる相生晩茶振興会の会員は、2007年時点で33人いたものの、18年には17人とほぼ半減している。なかがわ野菊の里は「社名に『なかがわ』と付いていることもあり、那賀川下流で米を作ってきたから、今度は中流で盛んな茶を育てたい」と、茶の栽培に踏み切った。

 茶の木は通常、新芽を摘みながら約1メートルの高さに抑えるものの、借りた茶畑は4、5年放置されていたため、現在は3メートルほどに伸びている。来年以降、枝を通常の長さに刈り込み、安定して収穫できるようにする。

 茶畑を整備している過程や収穫している様子はビデオカメラで撮影し、動画配信サイト「ユーチューブ」で随時公開する。

 新居代表は「時間をかけて、これぞという良い商品を作っていきたい」と話している。