悲恋の物語を表現する太夫の竹本さん(左)と三味線の鶴澤さん=徳島市の阿波十郎兵衛屋敷

悲恋の物語を表現する太夫の竹本さん(左)と三味線の鶴澤さん=徳島市の阿波十郎兵衛屋敷

 人形を用いない素浄瑠璃を楽しむ「阿波じょうるり鑑賞会」(阿波人形浄瑠璃振興会主催)が14日、徳島市の阿波十郎兵衛屋敷であり、太夫の語りと三味線の伴奏に約100人が聞き入った。

 友成会の竹本友幸さんが太夫、鶴澤友音さんが三味線を務め、擦れ違う男女の恋物語「生写(しょううつし)朝顔話」を上演。巧みな三味線の調べに力強い語りを乗せ、登場人物の感情を表現した。

 家族旅行で訪れた広島県世羅町の無職新谷博夫さん(65)は「頭の中に物語が広がっていくようで感動した」と話した。

 鑑賞会は浄瑠璃のさまざまな演目を楽しんでもらおうと、昨年5月から毎月開いている。