ハローズが佐古店の出店を計画する用地=徳島市佐古三番町

 24時間営業スーパーのハローズ(広島県福山市)が、特定の地域に集中的に出店して商圏の支配を目指す「ドミナント戦略」を、徳島県内で強化している。2019年は阿南市に進出するなど一気に4店舗の新規出店を計画。店舗網は5市町に計9店となる。いつでも買い物ができる利便性を武器に攻勢をかけており、県内小売業界の顧客争奪戦が激しさを増す。

 大規模小売店舗立地法に基づく県への届け出などによると、19年は、夏に阿南市津乃峰町、北島町、秋に小松島市大林町で各1店を計画。徳島市佐古三番町でも、昨年11月に閉店したキョーエイの跡地へ、今秋をめどに新設する。

 県内では、13年12月の鳴門店を皮切りに、14年6月に北島店、16年10月に住吉店(徳島市)、同11月に江田店(小松島市)、17年7月に万代店(徳島市)を相次いでオープンさせた。19年2月期の県内5店舗の売上高は前期比6%増の72億2400万円に上り、存在感を高めている。

 同社は瀬戸内地域を商圏に据え、ここ15年間、年3~5店舗のペースで出店して急速に店舗網を拡大。現在は広島、岡山、香川、愛媛、徳島、兵庫の6県に計82店舗を持つ。

 人手不足でコンビニエンスストアが一律24時間営業の見直しを迫られる中、同社が24時間営業を維持できる背景には全店直営の強みがある。ある店舗で人員が不足しても近隣の店舗から応援が出せるなど効率的な運用ができ、深夜も複数が勤務するため初心者も働きやすく、採用には苦労していないという。

 県内4店舗の新設について、同社経営企画室は「用地が確保できたため」とする。中期経営計画では20年に6県で100店舗体制を目指しており、今後も積極的な出店に注力していく方針。

 県内では、流通大手イオン、ゆめタウンを運営するイズミ(広島市)、ドラッグストアのコスモス薬品やドラッグストアモリ(ともに福岡県)、ディスカウント店のダイレックス(佐賀市)なども近年攻勢をかけており、競争の過熱は必至だ。

ハローズ 1958年に広島県府中市で設立。2002年にジャスダックへ上場、15年に東証1部へ市場変更した。全店年中無休で24時間営業を行う食品スーパーマーケットを瀬戸内海周辺6県で展開している。19年2月期決算は売上高が前期比4・8%増の1239億4900万円、純利益が7・0%減の31億6100万円。