大津市で散歩中の保育園児の列に車が突っ込み、園児2人が死亡した事故。徳島県内の保育施設は散歩中の安全確保に取り組んでいるものの、突然の事故から身を守るのは難しい。交通量の少ないルートへの変更や引率者の増員など、リスクを減らそうと頭を悩ませている。

 県内で散歩時の安全マニュアルを設ける自治体はなく、保育施設が独自の対策を講じている。主な取り組みは▽散歩ルートの下見▽複数の保育士で引率▽保育士が園児の列と車道の間を歩く―など。

 鳴門市の公私立全17保育所は、事故につながる可能性のある事項をまとめた「ヒヤリ・ハット記録簿」を作り、職員間で共有。林保育所(阿波市)は安全な経路を記した地図を作製している。

 園児が幹線道路を通行する際に派出所の警察官に補助を依頼しているのは、あいずみ保育園(藍住町)。歩道のない道路を通るときは、車が近づいてくると保育士が笛を吹いて注意を促している。

 各自治体で園児の散歩を中止する動きはない。「季節を感じ、住民と触れ合うのは子どもの成長につながる」(鳴門市)、「交通ルールを身に付ける練習にもなっている」(三好市)としている。

 阿波、吉野川両市で3施設を運営する社会福祉法人・かもめ福祉会の三木大五郎理事長は「予期せぬことが起こると考え、職員と慎重に協議して子どもの安全を守りたい」と話した。