消防防災科学技術賞で優秀賞になった大宮さん=徳島大常三島キャンパス

 消防防災に関する優れた論文を表彰する総務省消防庁の「消防防災科学技術賞」の消防職員・団員部門で、徳島市東富田消防分団員の大宮佐知子さん(50)=同市明神町6、会社員=が第1席の優秀賞を受けた。論文では、大災害に対する消防団員の危機意識の低さを指摘し、防災訓練を重ねたり災害対応マニュアルを浸透させたりする必要があると訴えた。

 大宮さんは、市内19消防分団長へのアンケートを基に災害への危機意識を分析し、論文にまとめた。

 分団長の29%が災害対応マニュアルの存在を知らなかったことや、半数近くの消防分団が南海トラフ巨大地震を想定した訓練を実施していなかったことを紹介し、危機意識を高める研修を積むよう求めている。地震発生時に消防車の機能を発揮する重要性にも触れ、津波浸水域にある消防団詰め所では消防車を高台に移動させる訓練を行うよう提案した。

 大宮さんは同市の建設コンサルタント会社で事務員として勤務しながら、2008年に東富田分団に入団。徳島大と香川大が設けている「災害・危機対応マネージャー」や防災士の資格を取得して知識を深めてきた。

 大宮さんは「一人一人の団員が危機感や知識を持っていないと災害時に混乱する。消防団が果たす役割の大きさを自覚してほしい」と話している。

 消防防災科学技術賞には5部門があり、消防職員・団員部門には全国から12編の論文が寄せられ、大宮さんの論文を含む3編が優秀賞に選ばれた。