タケノコの産地として知られる阿南市で、早掘りタケノコの収穫が最盛期を迎えている。通常よりも早く掘るため小ぶりで、風味が豊かなのが特徴。主に京阪神に出荷され、料亭などで珍重される。
同市新野町岡花の農業長野廣太郎さん(79)は、週1回午前9時ごろから自宅裏の竹林(約70アール)で作業する。土が盛り上がっている場所を探し、長さ約15センチ、重さ約200グラムのタケノコを掘り出している。長野さんは「今年も品質は上々。早掘りタケノコ特有の歯応えを楽しんでほしい」と話す。
JAアグリあなんによると、市内では新野、福井、橘、桑野各町中心に約500戸が生産している。
収穫は3月中旬まで続く。今年は、秋の降水量が多く気温が高かったため例年の約50トンより多い約80トンを見込む。価格は例年並みで、Lサイズ(2キロ)が4千円前後で取引されている。