「後ろに引く。前によう出ん」。自身をそう分析し、相好を崩す。そうは言いながら、6期の徳島市議を含め36年務めた議会人としての思いは熱い。「令和最初の県議会議長で、責任の重さを感じている。言うことは言っていかないと」。穏やかな表情の奥に強い決意がにじむ。

 徳島が抱える数々の課題のうち、人口減少を真っ先に挙げる。中学まで過ごした鳴門市の大毛島は子どもが少なくなり、「さみしい限り。早く何とかしないと」と思いを巡らす。一方で、「成長が全てではない。徳島でなら豊かな生き方ができる」と発想転換の必要性も訴える。

 議会は県政史上初の5期目の知事と対峙(たいじ)する。籍を置く会派・県議会自由民主党は過半数を占めるが、「二元代表制の一翼を担う議会として、しっかりと監視機能を発揮しなければいけない」と気を引き締める。

 4月の改選で30、40代の若手が増えた。自身の子どもよりも若い議員もいるが、「失敗を恐れず積極的に意見を出してもらいたい。それが徳島の発展につながる」とエールを送る。県民に議会へ足を運んでもらうための議会改革にも意欲を示す。

 「人のために尽くす」が信条。ドイツの社会学者、マックス・ウェーバーの「職業としての政治」に触れ、「誠心誠意、一生懸命やるというのが政治家として大事」と語る。

 阿波おどり保存協会の会長を務め、運営を巡る混乱に心を痛める。「みんなが楽しんで踊り、街が活気づいていた元の姿に早く戻したい」。娘2人は独立し、徳島市新浜本町3で妻と2人暮らし。76歳。