徳島県建築士会など県内の建築関係4団体が、木造建築の技術者養成に連携して取り組む「とくしま木造建築学校」を4月に開校させることになった。基礎講座として「木質材料」「構造」「環境と省エネ」「耐久性」の4分野を設け、時間や場所に縛られずにインターネット上で学べる「e-ラーニング」を導入して専門家の講義を受けられるようにする。
21日、徳島市の県建設センターで同校の運営協議会の発足記念式典があり、協議会を構成する県建築士会、県建築士事務所協会、日本建築家協会徳島地域会、日本建築学会徳島支所の関係者ら約80人が出席した。
基礎講座は設計事務所の若手スタッフや行政の新人職員、工務店の新入社員ら木造建築に携わる初心者を対象にしており、4分野でそれぞれ10講座ずつの計40講座を用意する。
テーマを「木造住宅の新築」に絞り、木材の特性や建物に必要な壁量の算出方法などを1級建築士や設計士らが説明する。時間は1講座あたり15分程度。4団体が行う勉強会や見学会などにも参加できる。受講には会員登録が必要で、受講料などは検討中。
同校の前身は、県内の建築士や工務店などが中心になって2012年度に開校した「木造建築学校」。設計や施工に必要な最低限の知識を学んでもらおうと若手建築家ら向けの授業を徳島市の教室で月1回行っていたが、生徒から「仕事があって出席できない」「移動が不便」などの意見が上がり、授業のやり方を検討していた。
新たな学校のホームページ(https://mokken.jimdo.com/)は開設済みで、4分野の試作講座が無料で視聴できる。運営協議会の佐藤幸好代表(県建築士会相談役)は「学ぶ意欲がある技術者の役に立てるよう、充実した内容にしていきたい」と話している。
問い合わせは、事務局<電080(1996)7331>。