那賀町の民話を朗読する亀島さん=同町平野の自宅

 那賀町ケーブルテレビが制作、放送する番組「那賀町の民話」で、91歳の亀島孝子さん=同町平野=がボランティアで朗読を担当している。2015年6月から受け持ち、収録した民話は現在放送中の回で21本に達した。亀島さんは「朗読は生きがい。生涯現役の気持ちでこれからも続けたい」と意気込んでいる。

 番組は、町が合併10周年記念として14年に出版した、町内の言い伝えをまとめた「那賀町の民話」(全321話)から1カ月に1話ずつ紹介する。放送は15年4月に始まり放送時間は10分。亀島さんの朗読と字幕に加え、民話の舞台となった地域の映像や、那賀高校美術部員による挿絵なども紹介され、町民に人気となっている。

 16日に亀島さんの自宅で行われた収録(現在放送中)では、四国霊場21番札所・太龍寺開創の由来となった民話を、ケーブルテレビの職員が差し出すマイクに向かって張りのある声で情感たっぷりに朗読した。「その情景を思い浮かべられるよう、感情を込めて話すことを心掛けています」と亀島さん。

 亀島さんは、87歳まで同町相生地区の住民でつくる読み聞かせグループ「お話し玉手箱」に所属。約13年間、町内外で紙芝居や人形劇を披露してきたが、高齢となったのを理由に活動をやめていた。しかし、朗読を収録するだけなら体力の問題も少ないことから、町が依頼した。

 亀島さんは「いつまでできるか分からないけど、この年で人様のお役に立てることはうれしい」と話した。