津田梅子の絵本を手にする羽尻さん=阿南市内

 津田塾大創始者・津田梅子の生涯を描いた絵本作家羽尻利門さん(38)=阿南市見能林町ふちう=の作品に注目が集まっている。絵本は既に完売しているものの、新5千円札の肖像画に津田の採用が決まって以降、購入方法の問い合わせが相次いでいる。増刷の予定はなく、羽尻さんは講演や読み聞かせでの活用を計画している。

 絵本は、国内外の偉人12人を紹介する「新こども伝記ものがたり」(A4変形判、28ページ、12巻)。チャイルド本社(東京)が2017年4月~18年3月に定期購読者向けに毎月1冊販売し、津田は最終巻に登場する。羽尻さんの絵に、童話作家の山本和子さんが文をつづった。

 羽尻さんは、女子教育の先駆者として活躍した津田や、明治時代の情景を優しい色使いで表現。日本人女性として初めて留学した米国で勉学に励む様子や、女子英学塾(現津田塾大)で英語教師を育てる姿などを当時の建物や服装とともに細かく描いた。

 24年度に刷新される新札が発表されると、羽尻さんのフェイスブックには県内外の知人らから購入方法の問い合わせが寄せられた。

 津田の絵本に携わり、チャイルド社からは海外を舞台にした作品の制作を依頼されるようになったという。羽尻さんは「作風の幅を広げてくれた絵本。新札への採用は、自分のことのようにうれしい」と話している。