堤防から転落した軽乗用車。運転していた男性は死亡した=午前8時10分ごろ、藍住町東中富

堤防から転落した軽乗用車。運転していた男性は死亡した=午前8時10分ごろ、藍住町東中富

 24日午前5時すぎ、雪の影響で路面が凍結していた藍住町東中富の吉野川北岸堤防上の県道で、石井町高原、会社員佐藤善三さん(61)の軽乗用車が堤防南側の河川敷に転落した。佐藤さんは全身を強く打ち、徳島市内の病院に運ばれたが、約1時間半後に死亡した。県内の交通死亡事故は今年初めて。

 板野署によると、現場は見通しのよい直線道路。同時刻ごろ、「自分の車を追い抜こうとした車が転落した」と110番があった。署は佐藤さんが車を追い越そうとした際にスリップして約10メートル下の河川敷に転落したとみて調べている。

 現場は追い越しをしてはいけない「はみ出し禁止区間」。当時は雪がちらつき、路面は凍結して滑りやすい状態だった。佐藤さんは自宅から徳島市内の勤務先に向かっていた。

 また午前4時10分ごろ、近くの堤防上で藍住町内の40代の男性が運転する軽トラックがスリップして転落し、男性が頭に軽傷を負う事故もあった。

 県警によると、午前0~8時半に県内で発生したスリップ事故は他に10件あり、3人が軽傷を負った。