徳島県美術家協会の9代目会長に選ばれ、日本画、洋画、写真、彫刻、美術工芸、書道、デザインの7部会の751人を束ねる。「制作する側も鑑賞する側も心が豊かになるような県美術展を目指す。県展が美術家の憧れになるように盛り上げていければ」と決意を語った。

 彫刻部会長を24年間務めた後、2017年度から2年間、協会の事務局長を任された。歴史から展覧会の運営まで熟知したベテランの満を持しての登場に、会員の期待も高まる。

 阿波市市場町出身。徳島大の学生時代に彫刻家故坂東文夫さんの教え子として、彫刻の世界に入った。県展で初入選したのは20歳の時で、以来半世紀、県展に携わったことになる。

 県内の高校の美術教師をしながら、1989年、ヘンリー・ムーア大賞展で入賞。ステンレス素材を鏡のように磨いた抽象彫刻という作風にたどり着き、全国的に注目されるようになった。受賞作「風景の舞奏」は国立国会図書館に展示されている。中学校美術の副読本には、世界的彫刻家の故流政之さんの作品と並べて掲載された。

 2年前からはオーストラリアの彫刻展にも出品。見学者がアートと触れ合う時の喜びや感動を実感した。「経験が県展の機運を盛り上げるヒントになればと思う」と夢を語る。

 徳島大時代は漫画家の竹宮惠子さんの1年先輩で、竹宮さんをモデルに胸像を制作したこともある。趣味は展覧会巡りを兼ねた旅行。娘2人は成人し、徳島市上助任町の自宅で、妻と2人暮らし。70歳。