地方巡回の徳島公演などに意欲を見せる中村鴈治郎さん(右)と扇雀さん兄弟=東京都内のホテル

 人気歌舞伎俳優の中村鴈治郎さん・扇雀さん兄弟らが出演する「松竹大歌舞伎」(徳島県文化振興財団、四国放送、徳島新聞社主催)が9月10日、徳島市のあわぎんホールで開かれる。演目は「恋飛脚大和往来 封印切」と「蜘蛛絲梓弦」で、徳島での熱演が期待される。

 東京都内であった制作発表で、中村鴈治郎さんは「封印切では、ドラマとしての歌舞伎を皆さんに味わっていただきたい。台本があるようでないような芝居なので、どういうふうになるか楽しみ」と意気込みを語った。

 「封印切」は、近松門左衛門の「冥途の飛脚」を基にした「けいせい恋飛脚」を歌舞伎化した作品。飛脚問屋亀屋の養子・忠兵衛(中村鴈治郎さん)が武家屋敷に届ける公金の封印を切り、深い仲の遊女梅川を身請けする。梅川に横恋慕する飛脚仲間の丹波屋八右衛門(尾上松也さん)の演技も見どころだ。

 「蜘蛛絲梓弦」は、病に伏す源頼光(尾上松也さん)の命を狙う女郎蜘蛛の精(中村扇雀さん)が次々に姿を変えて、寝所に忍び入る。早替わりの趣向を取り入れた変化に富む舞踊劇で、蜘蛛の糸が飛び交うクライマックスは圧巻だ。

 中村扇雀さんは「地方に行っても、大都市の本興行でお見せできる内容のものをご覧いただきたい。蜘蛛絲は初役で一から作る。早替わりもきちんと工夫したい」と話した。

 徳島公演は、あわぎんホールなどが加盟する全国公立文化施設協会の2019年度全国巡回として行われる。

 9月10日午後1時(昼の部)と同5時半(夜の部)の2回公演で、チケットはSS席が1万1千円、S席9千円、A席6千円(全席指定。税込み)。

 問い合わせは、徳島新聞社事業部<電088(655)7331>。