雪が積もった「ひの字渓谷」=午前9時ごろ、三好市西祖谷山村田ノ内

雪が積もった「ひの字渓谷」=午前9時ごろ、三好市西祖谷山村田ノ内

 冬型の気圧配置が続く徳島県内は25日午前、目立った降雪はなかったものの、各地で厳しい冷え込みとなった。三好市東祖谷京上では、県内の今季最低気温となる氷点下7・2度を観測した。

 徳島地方気象台によると、最低気温は8観測地点中5地点で氷点下となり、海陽町で氷点下4・1度、美馬市穴吹町で氷点下2・2度と、いずれも今季最低を更新した。徳島市は0・7度だった。

 県教委によると、美波町の伊座利小学校と由岐中学校伊座利分校が、路面凍結で登校に影響があるとして、それぞれ授業開始を遅らせた。県警のまとめでは、同日午前0時から同8時半までに徳島市で2件、三好市で1件のスリップ事故があった。負傷者はいない。

 三好市西祖谷山村田ノ内の祖谷川沿いにある観光名所「ひの字渓谷」では、河川敷に積もった雪が、「ひ」の字のように湾曲した川の形状を浮き立たせた。鳴門市から撮影に訪れていた写真家小川直樹さん(55)は「四季折々の風景の中でも、雪の祖谷は格別にきれいだ」と盛んにシャッターを切っていた。

 26日の県内は高気圧に覆われ晴れる見通し。気象台は、積雪があった県西部の山地では雪崩に注意するよう呼び掛けている。