大人と一緒に練習に励む堤さん(手前左)と原内さん(手前右)=鳴門市文化会館

 6月2日に鳴門市で開かれる第38回ベートーベン「第九」交響曲演奏会で、市内の小学生が初めて合唱に参加する。板東小5年の堤奈央さん(11)と原内月さん(10)で、100年前に生まれた日独友好の史実を受け継ぎ、未来に伝えようと舞台に立つ。

 2人は600人の合唱団に加わり、第4楽章のアルトパートを熱唱する。合同練習では、大人と一緒に発声のこつや強弱の付け方などを学んでいる。

 音楽劇に取り組む市民らの一座「エベレスト・ザ」のメンバー。板東俘虜収容所を題材にした劇を通して、ドイツ兵捕虜と住民との交流の歴史を知った。活動を続けるうちに第九への関心が高まり、第4楽章を最後まで歌えるようになった。

 アジア初演100周年を迎えた昨年の演奏会を鑑賞し、迫力ある歌声に感動。「自分も歌いたい」との思いを募らせた。

 主催する認定NPO法人鳴門「第九」を歌う会は昨年秋の理事会で、次世代を育てるために一定のレベルに達している2人の出演を認めた。

 原内さんは「世界に誇れる板東の史実をもっと広めたい」。堤さんは「平和への願いを込めて歌う」と張り切っている。