三好市がスロープ設置を取りやめた箇所=同市池田町イタノ

 三好市は3日、池田湖水際公園(池田町イタノ)で整備を進めていたボート用スロープの工事を中止したことを明らかにした。台風などの増水時、公園の駐車場に川の水が流れ込みやすくなり、水害につながる恐れがあると分かったための措置。工事前の状態に戻し、スロープは別の場所に設ける。

 市によると、スロープはウェイクボードやジェットスキーなどの水上スポーツに使うボートを池田ダム湖に入れやすくするのが目的。駐車場と川の間に幅4メートル、長さ31・8メートルのスロープを設ける計画で、市教委が昨年12月の定例会議で工事関連予算4090万円を提案し、認められた。今年2月に着工し、7月25日の完成を目指して工事を進めていた。

 大まかなスロープの形が整った5月上旬、危機管理担当の市職員が現地を確認。下流から上流に真っすぐ設けられた形状が、駐車場浸水の危険性を高めるとして、工事の中止を決めた。市は急きょスロープ設置のために崩した石積み護岸を復旧させた。

 この日の市議会6月定例会議で、黒川征一市長が工事中止を報告し、「安全・安心の観点からやむなく判断した。理解してほしい」と述べた。近泉裕久副市長は「市教委の担当職員が過去の浸水に詳しくなかった。市教委と市長部局の意思疎通も不十分だった」と釈明した。

 市は、今回工事をしていた場所の近くで増水時の影響が少ない箇所にスロープを設ける方針。6月定例会議最終日の21日、新たに発生する関連予算を盛り込んだ2019年度一般会計補正予算案を追加提案する。

 近泉副市長は、余分にかかる工事費については「計算中」とし「コンクリート部材など可能なものは活用し、新たなスロープの工事費を抑えたい」とした。