全国の経営者協会で初の女性会長となった。「他県からも注目されると思うと重責に身が引き締まる」と緊張を隠さない。一方で「先駆けるのはいいこと。活力ある地方企業を育み、県内産業、経済界の発展につなげたい」と決意をにじませた。

 レンコンなどの食品加工を手掛けるマルハ物産(松茂町)の会長。岡山県倉敷市出身で、高校卒業と同時に地域の特産品を販売する家業を手伝った。好調だったレンコン加工品の原料を確保するため父が徳島に同社を設立すると、製造から営業まで職種の垣根なくがむしゃらに働き、レンコン加工で国内トップクラスの会社に成長させた。

 「厳しさの中にも温かさや思いやりを感じる」とは従業員の評。自身も「現場の声を吸い上げて寄り添う」ことを大切にする。経営に対する厳しい姿勢を持ちながらも、従業員への気遣いを忘れない。会長となった今も毎日出勤してコミュニケーションを取っている。

 こうした経営者として培った経験を経営者協会の活動にも生かすつもりだ。特に注力したいこととして挙げるのが企業の働き方改革への支援。人手不足など厳しさを増す経営環境の中で対応に苦慮する中小企業は少なくない。女性活躍への思いも強い。昨年、女性の働き方や活躍推進について考える研究部会を協会内に立ち上げた。「女性の社会進出はもちろん、これからは外国人や障害者らも含めた多様な人材が一緒に働くのが当たり前の時代。環境づくりが重要になる」と強調する。

 多忙な中、楽しみにしているのが、趣味と実益を兼ねるという食べ歩き。仕事のため毎週のように出向く東京で大手スーパーや百貨店を巡っている。松茂町在住。72歳。